イベント警備について
はじめに
イベント警備とは、ライブやお祭り・マラソン大会など多数の屋内外イベントが開催される際に、不審者・不審物の防犯・人員整理や誘導・案内・監視などを行う警備業務です。
この記事では、イベント警備の仕事について触れていきます。
イベント警備の仕事
警備業務には、施設警備業務・空港保安警備業務・交通誘導警備業務・雑踏警備業務・現金貴重品運搬警備業務・核燃料物資等危険物運搬警備業務・身辺警備業務があります。
その中で、イベント警備は「雑踏警備業務」となります。
「雑踏警備」とは…群集事故や雑踏事故を防ぐための警備です。
主な業務内容は、各イベントの交通誘導・会場や会場周辺の混乱防止・不特定多数の人や車などの混雑防止・会場の総合的な案内などがあります。
イベント警備業務は、来場された方がスムーズに安全に移動できるように誘導する、トラブルや事故が起こらないように管理する、会場や会場周辺など危険個所の把握など、最善の注意をしながら業務を行います。責任感も大きく緊張する場面もありますので、冷静に判断し対応する・丁寧に対応するといった事が求められます。また、群集心理で来場者が興奮状態になる場合もあるので穏やかさも必要とされ、高いスキルが求められます。
イベント警備の具体的な仕事
・コンサート(ライブ)会場では、機材搬入の車両整理・誘導、関係者のセキュリティーチェック、来場者の交通誘導・監視などがあります。
主催者側は大変な苦労と絶対成功するという思いで全力を尽くして催事を開催しています。
コンサートなどでは熱狂的なファンが来場される場合もあるので、見回り・見守りも必須になります。イベント警備員はスタッフの一員という立場になりますので、無事に成功させたい・安全に終わらせたいなど一体感を持って仕事に臨めるでしょう。
・マラソン大会では、参加者の安全管理・車両の誘導・観客の誘導などです。
大会の前段階から警察・主催者・警備会社が集まり、入念に打ち合わせをして当日を迎えます。当日は参加者や大勢の観客・車両が道路を埋め尽くし混雑します。緊張感の中で冷静な判断と冷静な対応を心掛けることが大切な業務になります。
・花火大会では、会場までの案内、群集整理、会場・会場周辺の警備などがあります。
花火大会は大勢の人が集まり混雑しますので、大会前に入念に打ち合わせをします。会場・会場までの道のりも大変混雑しますので、案内業務が大切になります。また、群集心理で来場者が興奮状態になっている場合もありますので、速やかに整理・誘導することが必要になります。
・季節イベント(初詣など)では、車両の整理・参拝者の整理などの警備があります。
大きな神社などでは多くの参拝者が参道に集中します。混雑するため、参拝者の安全の確保や整理を行います。また、車両で来られる方も少なくないため、車両の整理・案内も必要になります。
大きな会場では警察と連携して業務を行う場面もあります。適切な業務で事故を未然に防ぐ・歩行者の安全を確保するなど、重要な業務になりますので誇りを持って仕事に取り組むことができます。お祭りや花火大会など地域の催事では、地域貢献しているという実感もあると思います。その日、その時の空間を味わえるのもイベント警備員特有だと言えます。
イベント警備に必要な資格
イベント警備自体に資格は必要ありません。しかし、未経験者は仕事を始める前には必ず「新任教育(基本教育・業務別教育)」の研修を20時間以上受講することが義務付けられています。経験者は「現任教育」の研修を10時間以上受講することが必要となります。
イベントの会場や規模によっては「イベント現場に警備の有資格者を1名以上配置しなければならない」と定められている場合があるため、国家資格である警備業務検定(1級・2級)の中で、3. 交通誘導業務検定・4.雑踏警備業務検定2級以上の有資格者が必要になります。(警備業務検定は6種類で、それぞれ1級と2級があります。)
警備業務検定
1.施設警備業務検定(1級・2級)
2.空港保安警備業務検定(1級・2級)
3.交通誘導警備業務検定(1級・2級)
4.雑踏警備業務検定(1級・2級)
5.現金貴重品運搬警備業務検定(1級・2級)
6.核燃料物質等危険物運搬警備業務検定(1級・2級)
また、「警備員指導教育責任者(1号警備業務から4号警備業務)」の中で、2号警備業務(交通誘導警備業務・雑踏警備業務)の有資格者が現場管理や教育指導などを行います。
(警備員指導教育責任者は警備会社の各営業所に1名以上必要な資格です。)
警備員指導教育責任者
1号警備 施設警備業務・空港保安警備業務など
2号警備 交通誘導警備業務・雑踏警備業務など
3号警備 現金貴重品運搬警備業務・核燃料物質等危険物運搬業務など
4号警備 身辺警備など
警備業の資格について、より詳しく書かれたこちらもご参照ください。警備員資格について
まとめ
イベント警備の業務だけでも様々なものがあり、専門家としての仕事に誇りを持って取り組むことができます。
また、一括りに「警備員」と言っても業務は様々です。それぞれの業務に資格があり、その分野の専門家として従事することが可能です。自分に合った分野の業務を見つけプロフェッショナルに活躍することも期待できます。
今回はイベント警備にスポットを当ててご紹介しました。