警備第2号業務
はじめに
警備の2号業務はどのような業務内容になっているのでしょうか。
2号業務の中身について探っていきたいと思います。
2号業務のおおまかな内容
第2号業務は不特定多数の人の動きをコントロールするという特徴があります。
また、この業務は警備業法の中で、人や車両などで混雑する場所、交通上の危険が伴う場所などで事故によるケガなどが発生しないように警備するのが業務です。
交通誘導、催事警備、道路規制時の警備などが第2号業務に含まれています。
規模が大きいイベントなどになると、民間の警備会社による警備だけではなく、警察が警備をする場合があります。
多数の人が集まったり、多くの車両が通行したりする場所の警備を行うことになるので、人や車の流れを管理する誘導の技術などが求められます。
交通誘導警備業務
狭い道路に多くの車が集中する場合に車や人の出入りを誘導するのが交通誘導警備業務です。
道路工事現場などで、通常は2車線の道路を片側車線に規制することが多いと思います。
その場合に交通誘導をします。
これが第2号業務の交通誘導警備業務にあたります。
また、車だけでなく、人の安全な歩行を確保することも目的の1つとなっています。
交通誘導を行う場合、様々な車両や人の協力を得ながら、道路交通法に従い、整然と誘導を行うことが重要となります。
誘導する方法
昼間は、赤色と白色の手旗に依って誘導します。
(地域によっては緑色・青色などの場合もあります)
雨の日や夜間は視認性等の問題で、誘導棒や誘導灯(フリッカー)というLEDのライトが内蔵されている自発光式の赤色の丸棒を使用します。
(通常は赤色ですが、高速道路や幹線道路では青色や黄色の物を使用する場合があります)
警備員は協力を求めたい車両に対して、左手(赤旗)を垂直に掲げて、左耳横で左腕(赤旗)を左右に15cm幅で2~3秒程度振ることにより車両に停止予告を行います。
減速などの協力が見られた場合は、停止の合図を送ります。
車両が停止してくれた場合は、感謝の意を表明するため会釈などをしてください。
交通誘導警備を行う場合どんな装備が必要か
▸安全靴(受傷回避の為)
▸交通腕章
▸手旗又は誘導棒
▸トランシーバー
▸警笛
▸雨具
▸制帽(工事現場などではヘルメットを使用します)
▸反射チョッキ(安全ベスト、ポリスチョッキ、夜光ベスト、ハイウェイチョッキなどと呼ばれることもあります)
主流なのは、反射素材をメッシュ生地のベストに縫い付けたものになります。
(コートやジャケットに直接反射素材が縫い付けられているものやLEDを内蔵するものもあります)
雑踏警備業務
お祭りやイベントやスポーツ競技などの催し物が開催される場合の会場及び周辺の警備を行うのが雑踏警備業務です。
イベントなどが行われると不特定多数の人や多くの車が狭い場所に集中する事態が起きると思われます。
そうなった場合、混乱や事故が起こりやすくなります。
これらの業務の目的は、警備をすることにより事故を防止すること、万が一事故が発生した場合に、適切な対応を素早く行い事故の規模が拡大するのを防ぐことといわれています。
そのため、入退場整理などを行う場合もあります。
多くの人が集まった場合、群集心理が働いて警備が思うようにいかないことが考えられます。
こういう時に上手く警備をする必要があります。
雑踏への呼びかけは謙虚な態度で行うなどの心得も大切です。
群衆であっても人として接して整然と整理を行うといったような高度なスキルが求められることもあります。
どのような方法で対処するのか
立ち入り規制
群集事故の危険性のある場所(袋小路になっている場所など)は、あらかじめ封鎖します。
立ち止まり規制
人が滞留することを防ぐために立ち止まらず進むよう促します。足を止めたい人を強制的に進ませるのは難しいので、あらかじめ立ち止まりたくなるような場所は閉鎖するなどの対策をします。
また、進みたくなるような誘導(表示や声掛け)も重要になってきます。
進行方向の制限
出入り口や通路を一方通行とすることで、人の流れが衝突して滞留することを防ぎます。
迂回路への誘導
会場への近道を封鎖することで来場者を遠回りさせ、会場への人の集結の速度を遅延させることにより密集するのを防ぎます。
進行方向の制限と組み合わせることで、入場の時は遠回りさせて、出場は近道を使わせるなどの方法があります。
これら以外にも、最寄りの駅やバス停などの公共交通機関を使わせず、遠くの駅やバス停へと誘導して人を分散させる場合もあります。
入場規制
来場者の数が多く、会場のキャパシティを超える恐れがある場合は、入り口を閉鎖することで密集を防ぎます。
しかし、入場できなかった人は、そのままだと入り口付近に滞留してしまうので、規制を受け入れなかった人々をどのように誘導するかは、あらかじめ決めておく必要があります。
また、混雑の状況に応じて開閉するなどの対応が必要な場合があります。
まとめ
2号警備を担う警備員は、1つのことに集中して、継続するのが得意な方が向いています。
これから警備員を目指す方はこれを参考に自分に合った業務を見つけてください。